4年間「アダルト」の会社でデザインをやってきて思ったこと。

MontBlanc.です。

以前の記事でしれっと「デザイン会社をやめた」ということを書いていたのですが、
今日はその事について書こうと思います。
※以降、そのアダルトデザイン会社を「A社」とします。
ちょっと長いので、パッパラパーと読んでもらえればと思います。

やったこと

AVパッケージデザイン

いわゆるAVジャケットの表1、表4、背のデザインです。
ここ最近出会った人には驚かれるのですが、私はもともとDTP出身のデザイナーなのです笑
これは入社して1〜3年くらいやってました。

SPツールデザイン

商品棚に設置するポップやカタログのデザイン等
DVDジャケットの購買意欲を高めるデザインです。
これも3年目くらいまで。

WEBデザイン・コーディング・ディレクション

その会社にWEB制作をできる人間がかなり少なかったの3業務一緒くたです。
これは2年目〜退職までずっと。
ひどい的は私1人というキツイ時期もありました。

パケ詐欺

察しろ

新卒でアダルト業界に入ろうと思ったきっかけ

社会人1年目からアダルト業界に入ったということは、いわゆる新卒でこの業界に入ったということ。
なんで新卒からこの会社に入ったの?」とよく聞かれます。
理由はこんな感じ。

アダルトコーナーのDVDジャケットを見て技術を盗みたいと思った

大学時代にTSUTAYAのアルバイトなどでアダルトコーナー担当をしていたのですが、
客観的に見るとアダルトコーナーのジャケットって色々なビジュアルがあるんですよね。
主にその時の時事、流行を取り入れたシンプルなものから、バラエティ、はたまたパクリものまで、様々なデザインのジャンルがそのコーナーに全て揃っているわけです。
こういう業界でデザインやったら、自分にとって大きな力になりそう・・・!
と思ったのが大学3年生くらいの頃でした。

とにかく「デザイナー」になりたかった

今もわかりませんが、当時の僕のデザインスキルは「クソ」でした。自分でも自覚してた。
なので、デザイナーといえば!の「電通」「博報堂」のデザイン子会社にはエントリーすらしなかったし、
デザイン業務がメインでの大きな会社のデザイン部門的なサムシングにエントリーするも、最終面接止まりでした。
その中でデザイナーとして採用されたのが、A社でした。

そこに「THE DESIGNER」がいた。

A社の二次面接は、実際に職場で働いている方との面接だったのですが、
この時に、自分が理想とするデザイナーという方に会いました。
なにか具体的な理由はなく、本当に直感で「この人のもとで働きたい!」と思いまして。
この方と出会ったことが、入社のきっかけで一番大きなものですね。
※この面接時、何を血迷ったか最後の質問の際、その方に「そのスニーカーがカッコイイのですが、どこで買ったんですか?」という
トンチンカンな質問をしたのですが、入社懇親会の際のそのスニーカーをその方からプレゼントしてもらったというファインプレーに更に惚れた。

感じたこと、思ったこと

フランクなフツーの会社。

「アダルトの会社」ってだけで、セクハラ三昧とかふしだらという印象を受けがちですが、
想像以上にフツーの会社でした。
ただ、たぶん普通の会社より人のプライベートゾーンに入ってくる会社かもしれない。
性を扱っている分、そこが違うのかもしれないですね。
少なくとも、WEBページやテレビ番組にあがってくるような「ヤバい会社」などには該当しないです。
あ、あと女優さんと出会ってチョメチョメとか100%ないです。それするとクビです。

想像以上に厳しい制作環境

新卒1年目のデザイナーだと、まずは礼儀作法やお茶くみレベルの、パソコン触らせてもらえないような感じかなと思ったら、
研修が終わった途端に専用のPCを充てがわれました。まぁそこからが厳しき世界の始まり。
私が働いていたデザイン部は当時毎月100タイトル以上のジャケットをデザイナー10人くらいでまわす+販促+WEBというなかなかのスピード感のある会社でした。
そこに当時1年目の私は追いつくのがやっと。
1日で1000枚以上のモザイクをかけたり、人あらざる者を美人にしたり、そしてそれと並行してジャケットとカタログデザイン。。
当時はヒーヒー言ってましたし、仕事についていけず怒られたりしましたが、
この仕事サイクルがあったからこそ、今の自分があると思っています。

想像以上に高い制作スキル

入社する前から思ってもいましたが、いざ入ってみるとひとつのジャケットに対して求められる技術が高いです。
写真の配置・トリミング、文字レイアウト、文字組、全ての気の配り方が高く、
そして、通常のデザインではあまりない「詰める」デザインを多用します(これがまた難しいんですよ)
また、A社にはDTPオペレーターがいるわけではないので、資材をもらって、校了まで全てデザイナーが行います。
これはWEBも一緒でした。デザイン→コーディング→簡易的な開発とかやってました。

そして退職

そんなこんなで5年目を迎えていた2015年1月末にA社を退職しました。
5年目はもうWEBデザインがメインで、
最近話題の女性向けアダルトコンテンツの方に注力していました。

辞めた理由はごにょごにょしたものもあるのですが、
基本的には元々転職をする予定があったので、機会なら今だな、と思った次第。

本当に色々のものを得ることができた会社でした。
少なくとも、初対面の自己紹介での抜群のツカミはゲットしました笑

て感じでツラツラ書いてみました。
なんか”デザイン”というより過去の話になっちゃった気がしてならない。

特にみなさんが期待しているものは書けているかは謎ですが。
気になったことはTwitterなり何なりでドウゾですb
アダルトのデザインについては今後もちょくちょく書けたらと思っています。

ではでは〜。